夜、寝ようとした瞬間に聞こえる「ポタ…」という音。慌ててタオルを敷いてみても、止まる気配はなし。
しかも夜間のため、管理会社やメーカーにはつながらず、誰にも相談できないまま判断を迫られるのが一番つらいところです。
- 止めたら暑くて寝られない。
- 明日も仕事なのに体力がもたない
- 使い続けていいのか分からない。
- 夜中に何をすれば正解なのか分からない
「このまま放っておいて大丈夫なのか」
「寝ている間に、もっとひどくなったらどうしよう」
安心して眠りたいだけなのに、不安だけが頭に残ってしまう――。
この記事では、そんな夜の水漏れトラブルでも今どう判断すればいいのかを分かりやすく解説していきます。
結論|エアコン水漏れはまず「止める/使う/応急処置」を判断

エアコンから水が出たとき、最初にやるべきことは原因探しではありません。大切なのは、被害を広げず、危険を避け、明日につなげる選択をすることです。ここでは、水漏れの状況別対応を紹介します。
- 今すぐ停止
- 焦げたような異臭がする、または今まで聞いたことのない異音が出ている室内機の下だけでなく、電源コード・コンセント周辺まで濡れているブレーカーが落ちた、または点いたり消えたりして不安定
- 条件付きで一時的に使用OK
- 水はにじむ程度で、量が増えていない
- 異臭・異音がなく、運転自体は安定している
- 水が落ちる位置が限定的で、床や壁に直接ダメージを与えていない
- 応急処置
- 床や家具が濡れないよう、タオルやシートで養生する水漏れの位置・量が分かるように写真を残す明日スムーズに説明できるよう、管理会社への連絡準備をしておく(賃貸)
使い続けるのはOK?NG?早見表
| 状態 | 判断 |
|---|---|
| 水がにじむ程度/量が増えない | △ 条件付きOK |
| 異臭・異音がない | △ |
| 漏れ位置が限定的 | △ |
| ボタボタ大量に落ちる | ✕ 即停止 |
| 本体内部を伝って濡れる | ✕ |
| 電源周りが濡れている | ✕ |
| ブレーカーが不安定 | ✕ |
今すぐできる応急処置

深夜に必要なのは「直すこと」ではなく、危険を避けて、被害を止めて、明日に説明できる形にすることです。迷ったらこの順番だけ守ってください。
① まず危険サインだけ確認(ここが最優先)
- 焦げ臭い/電気が焼けたような匂いがしないか
- バチバチ・ジジッなどの異音がないか
- 室内機の周り(特に電源コード・コンセント周辺)が濡れていないか
- ブレーカーが落ちた/不安定になっていないか
→1つでも当てはまるなら、運転停止して安全側に寄せます(無理に再起動しない)。
② 次に床・家具を守る(今夜の“損”を止める)
- 水が落ちる真下にタオル+吸水シートを重ねる
- 家電製品などがある場合はビニール袋やラップなどで保護
- 可能なら、落ちる位置を一点に集める(受け皿・バケツ・洗面器など)
- 家具の脚や家電が近い場合は、動かせる範囲で少しだけ離す
③ 次に写真を3枚だけ撮る(賃貸の“揉めない保険”)
- ① 漏れている位置(室内機全体が入る引きの写真)
- ② 水が落ちている先(床・受け皿・タオルの状態)
- ③ 周囲への影響(壁紙・巾木・家具の脚など、濡れやすい場所)
④ 最後に明日の連絡準備(記録が残る手段が強い)
- 管理会社/大家の連絡先を確認
- つながらない場合でも、メール・問い合わせフォームなど“履歴が残る手段”を優先
- 連絡文は、このページ下部のテンプレをそのまま使えます
ここまでできれば、今夜の最低ラインはクリアです。
ありがちな原因TOP5を“症状”で見る
同じ水漏れでも、見え方で優先順位が変わります。
- ポタポタが増える/止まらない:ドレンホースの排水不良の可能性(詰まり・先端つぶれ)
- 設定温度を下げたときに増える:壁面や配管の断熱不良による結露の可能性
- 右側(または片側)だけ濡れやすい:設置時の勾配影響があるため、左右だけの情報で特定は出来ない
- 冷えが弱い+水漏れ:フィルター・ファンの汚れによる風量不足や冷媒ガス不足の可能性
- 掃除した直後から悪化:ドレンパンのヒビ割れや汚れの可能性
やってはいけないNG行動

夜の水漏れ対応で損を増やしやすいのは、「良かれと思って」無理に止めようとする行動です。特に注意したいのが、応急的に見えて実はリスクが高い対処です。
次の行動は避けてください。
- 室内機の水が出ている部分をテープやビニールなどで塞ぐこと
- 水の出口を無理に塞ぐと、行き場を失った水が別の内部経路に回り、想定外の場所から漏れることがあります。
- 一時的に止まったように見えても、内部に水が溜まり、結果的に被害が拡大するケースが少なくありません。
- 「寝るだけだから」と甘く見て放置すること
- エアコンから出る水の量は、想像以上になることがあります。
- 特に室外へ排水が十分にできていない場合、短時間でも水量が増え、バケツ1杯程度では受けきれないこともあります。
- 水漏れ箇所を決め打ちして、勢いでDIYを始めること
- 掃除機で吸う、ポンプで押し出す、ホースを引っ張るなどの行為は、状態を悪化させたり、後から説明しづらくなる原因になります。
- 電源周りが濡れているのに運転を続ける/再起動すること
- 感電や漏電のリスクがあるため、ここは必ず安全側に寄せます。
夜の対応で大切なのは、「止め切ること」ではなく、被害を広げないことです。
無理に水漏れを止めようとせず、流れを受け止めて守り、明日に引き渡す――それだけで十分です。
場所で切り分ける|“室内機の水”と“室外機の水”は意味が違う
混乱しやすいポイントなので先に整理します。
- 室内機(部屋側)から水が落ちる
- 排水(ドレン)不良、汚れ、結露、設置状況など複数が候補
- 量が多い/電源周りが濡れる場合は安全側に寄せる
- 室外機(ベランダ側)から水が出る
- 特に暖房時は霜取り運転で水が出ることがあり、必ずしも故障ではありません
- ただし「室内側に漏れている」場合は別問題なので切り分けが必要

賃貸だから怖い|勝手に動いて“自腹トラブル”になる不安
エアコンは備え付け設備であることが多く、勝手に動いた結果が、そのまま費用負担やトラブルに直結する可能性があるからです。
たとえば、「とりあえず直したくて」業者を呼んだものの、あとから管理会社に連絡した際に「事前に相談が必要だった」と言われるケースは少なくありません。その場合、原因が設備側にあったとしても、手配の仕方次第で自腹扱いになる不安が残ります。
さらに厄介なのが、時間帯の問題です。管理会社は営業時間外、メーカーも繁忙期で「最短でも数日後」。この空白の時間に焦って判断すると、あとで説明しづらい行動を取りがちになります。だからこそ賃貸の水漏れでは、“早く動くこと”よりも“順番を間違えないこと”が重要になります。
その判断ミス、床・家具・敷金まで一気に持っていく
最初は小さな水滴でも、「まあ大丈夫だろう」と思って様子を見ているうちに、気づいたら床材がじわじわ水を吸ってふやけていたり、家具の脚の裏が黒ずんでいたりします。表面は乾いたように見えても、内部に水が回っていて、後から変色や浮きとして出てくるケースも少なくありません。
賃貸では小さなトラブルのつもりでも、退去時に思っていた以上にダメージが広がっていたと気づくこともあります。エアコン設備側の問題であっても、夜の対応やその後の動き次第で、「入居者側の管理不足」「対応が遅れたことによる過失」と受け取られてしまう可能性があります。
賃貸はここが違う|連絡順・費用・証拠の型
賃貸のエアコン水漏れ対応で重要なのは、「早く直すこと」よりも後から説明できる動きを取ることです。設備トラブルそのものより、連絡順や記録の残し方を間違えたことで、費用負担や責任の話に発展するケースが少なくありません。ここでは、判断に迷いやすいポイントを“型”として整理します。
- 管理会社(または大家)
- 指示に従ってメーカー/業者
たとえ夜間で連絡がつかなくても、翌朝一番に管理会社へ連絡する、もしくはメールや問い合わせフォームで連絡を試みた履歴を残しておくことが重要です。
残すべき証拠

賃貸でトラブルを防ぐ最大の武器は、客観的な記録です。難しい資料は不要で、次の3点が揃っていれば十分です。
- 漏れ箇所の写真(室内機全体が分かる引きの写真)
- 床・壁・巾木などの濡れが分かる写真
- 日時・頻度のメモ(例:○月○日23時頃から、ポタポタが30分以上続いた)
これらは「どれくらいの被害だったか」「どの時点で気づいて対応したか」を示す材料になります。写真は多すぎる必要はなく、状況が分かるものを数枚で問題ありません。
費用負担の考え方
エアコン水漏れの場合、設備側の不具合であれば入居者負担にならないことも多い一方、気づいていながら放置した、明らかな取り扱い不良で使い続けた、自己判断で分解・改造したといった行動があると、入居者側の責任が問われやすくなります。
だからこそ重要なのは、「何が起きて」「いつ気づき」「どう対応したか」を残しておくことです。正しい順番で連絡し、最低限の応急対応にとどめ、記録を残す。この型を守るだけで、後からのトラブルは大幅に避けやすくなります。
管理会社に送る連絡文(例)
お世話になっております。
[物件名・部屋番号]の入居者です。[日付・時間帯]頃より、エアコン使用中に水が落ちる状況を確認しました。
吹き出し口付近から床に水滴が落ちている状態で、量は現在[にじむ程度/一定間隔で落ちる程度]です。現在は床や周囲への影響が広がらないよう、タオル等で養生するなど、被害拡大を防ぐための応急的な対応のみ行っております。
念のため状況が分かる写真を保管しております。
状況確認のうえ、今後の対応や手配についてご指示いただけますでしょうか。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
よくある質問(FAQ)
- 夜中にエアコンから水が漏れています。今すぐ止めるべきですか?
-
焦げ臭や異音がある、電源コードやコンセント周辺が濡れている、ブレーカーが不安定な場合はすぐ停止してください。一方、水がにじむ程度で量が増えず、異臭や異音がない場合は、床を養生したうえで一時的に使えるケースもあります。ただし状況が変わったらすぐ停止します。
- 使い続けると感電や火災の危険はありますか?
-
電源周りが濡れている状態や異常が出ている場合は、感電・漏電・火災のリスクがあります。そのサインがあるときは使用を続けず、安全側に寄せて停止してください。
- 深夜にできる応急処置は何をすればいいですか?
-
直そうとする必要はありません。
①危険サインの確認
②タオルやシートで床・家具を保護
③状況が分かる写真を数枚撮影
④管理会社へ連絡準備
この4点だけで十分です。 - 賃貸ですが、先に業者を呼ってもいいですか?
-
原則として、先に管理会社や大家へ連絡するのがおすすめです。自己判断で業者を手配すると、設備側の不具合でも費用負担で揉めるケースがあります。
- 管理会社に連絡がつかない場合はどうすればいいですか?
-
電話がつながらなくても、メールや問い合わせフォームなど記録が残る方法で連絡を試みてください。「連絡を試みた履歴」が後から重要になります。
まとめ
記事のポイントをまとめます。
- 水漏れ時に最優先すべきは原因特定ではなく、被害拡大と危険を避ける判断
- 焦げ臭・異音・電源やコンセント周辺の濡れ・ブレーカー不安定があれば即停止が必要
- 水がにじむ程度で増えておらず、異臭や異音がなく、漏れ位置が限定的なら一時的に使用できる場合もあるが、あくまで今夜をしのぐための判断
- 応急処置の目的は「直すこと」ではなく、床や家具を守り、状況を記録し、翌日に説明できる状態を作ること
- 深夜の基本行動は「危険サイン確認 → 養生 → 写真撮影 → 連絡準備」の順
- 賃貸では自己判断で業者を呼ぶと、設備不良でも費用負担で揉めやすい
- 小さな水滴でも放置すると床・家具・敷金トラブルにつながる可能性がある
- 賃貸対応で重要なのは「早さ」より「順番と記録」
- 原則の連絡順は管理会社(大家)→指示に従ってメーカー・業者
- 状況・対応・記録を残し、最低限の応急対応にとどめることで、後日のトラブルを避けやすくなる
夜中のエアコン水漏れは、正解が分からないまま判断を迫られること自体がいちばんのストレスです。でも大切なのは、「今すぐ直すこと」でも「無理に止め切ること」でもありません。
危険がないかを確認し、被害を広げないよう守り、状況を記録して明日につなぐ。この順番さえ守れていれば、今夜の対応としては十分です。
賃貸だからこそ、焦って動くよりも、説明できる行動を積み重ねることがあとで自分を守ります。不安な音や水滴に振り回されすぎず、「今できる最低限」を一つずつ積み上げてください。


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